来た

10月15日(木)くもり

1週間書けなかった。それには訳がある。鬱、それそのもので、何も進まず、思考は完全に乗っ取られた状態で、ただ心が重く、でも聞いてほしい人はきっと忙しく、もしかしたら迷惑かもしれないと更には思い、距離を置くしかなく、むしろ暗いわたしとは距離を置かれているのだと思い、結局苦しい夜を過ごしていた。涙は出ない。

もういい加減こんな状態になるのは嫌だ。しかし鬱は忘れていなかった。またわたしのもとへやって来た。異常な疲労感とめまいと脳が揺れるようなあの感覚。追いつかない。

フィジカルな問題に置き換えたくて耳鼻科。しかし、本当の原因はそこにはなく、別の原因によってそこへ影響が出ていることは自分でも分かっている。

つらい。日々がつらい。一瞬、死がちらつく。でもまた何とか戻ってくる。それを毎日繰り返す。何かの勢いがついたら、戻ってこられなくなるのかもしれない。案外そうして人は帰ってこないこともあるのだろう。

今日、というか、昨日の夜というか、明け方、何となく、少し何かがじわりと変化した。カランと何かが転がった。ほどけた。

悩みやストレス源は相変わらずそこにあるけれど、自分が、耐えること、乗り越えることをちょっとだけ想像できるようになった気がする。わたしは、一つのことで頭がいっぱいになり、他が手につかないという人生だった。だから常に「そのこと」が重大事件で、それが終わったらまた重大事件が起こり続けている。その中でしか生きられない人間である。

はあいったいどうなってるのか。ものごとを引きで観察できるような技を身につけたい。そして、理不尽さにも耐えて笑える強さがほしい。

保留。

ただ走らず、いったん止まって、曖昧にしてみようと思う。あとは自由に発言すること。わたしは縛られていたと思う。でもそれは自主規制なので、ほんとうのことや気持ちを記録する。それこそが自分にも他人にも誠実で、ことばは生きた証拠となる。