生きてるだけで、緊急事態

 職場の人からのLINEで目覚める。上司と電話。 話して風邪気味であることを伝えると今週は休んでくださいという ことになる。体調は良くなったところだったけれど、 こんな時期でやっぱり不安もあるから自宅にこもることにする。 2日間くらいだるくて寝てばかりいたので部屋着で過ごしていたけ ど、あえてちゃんと服に着替えて普通の生活をする。 でもすぐに横になりたくなる。36.4℃。 昨日よりも熱は下がって完全に平熱。 けれどすっかり元気というわけにもいかない。 何かとても疲れやすい。 目の上あたりがじーんと疲労しているかのようで、 本を読んでもしっくり入ってこないし、考えられない。 ダメな時期のパターン。

しかしながらだらだらと『暮しの手帖』で荻上チキさんの連載、 武田砂鉄さんの本棚を見る。 いつもTBSラジオで知ってる人とこちらの世界で繋がる親近感。

 


イギリスのジョンソン首相がコロナで集中治療室に入ったというニ ュースも心配。 元気そうに動画をアップしていたのに急変するところがこの病気の 怖いところだ。

Twitterで、 何気なくいろんな発言を追っていると極端なアカウントを見つける ことはよくある。

反出生主義。病老苦死は生まれたから受けるもので、 そもそも生まれなければそんな苦しみ味わあなくて良い。 だからこれ以上人間を生み出すなという思想。 哲学なんかをやってくと必ず出てくるアレだ。 子どもを作る人間は子どものためを思ってではなく、 作る側の完全にエゴ。

確かにね。そうでしょう。

誰しも1度は思うことかも?

何のために生まれてきたのか?意味ある?と。

しかし今存在してしまっている人間にそれ突きつけてさあどうする と。私自身は何も生み出していないし、 今後このまま死ぬだろうから主義主張はなくともここで子孫途絶え るけれど、この厭世的思考はどうも苦しすぎて受け入れがたい。 生物学的にも逆行している。鬱的世界。

やはり存在の全肯定をしたいの。

『夏物語』読んで唸ったあの感覚。

 

夏物語

夏物語

 

 

本日夜には「緊急事態宣言」が出るらしい。なんだか、 東日本大震災からずっと、 もしかしたらその前からずーっと緊急事態な気がしてしまう。 ふむ。 反出生主義者の視点からは生きてることが緊急事態なのかもね。 その隙間に何の気なしに挟まれる平穏みたいな幻想みたいな日々の 愛しさよ。