あけぼの湯(2)

やっぱりここ好きだ。
今日、洗い場は大混雑だったけれど、サウナは私を入れて4人、途中1人が帰った。
おばあちゃんも気軽に話しかけてくれ、「あらもう帰っちゃうの?じゃあまたね」そして、おばあちゃんと仲良く話していたもう1人の若い人は水風呂に入りながら洗面器に水を貯めて顔をつけるという技!!思わず「それ、いいですね!」と言うと、「どうぞ!こっちの洗面器のほうがやりやすいから!」と蛇口からの水を差し出してくれた。おそらく潜りたいけど潜れないから編み出した方法…を伝授してもらった。
正直、ずっと、銭湯の地元感や狭いコミュニティに馴染まないようにあちこち転々として、顔を覚えられないように、つるまないようにしてきたところがあるけれど、何かこの雰囲気悪くないなぁ…と思った。
私は元々田舎者で、人間関係が変化しない干渉し合う世界で生まれ育った。知らない人がまるでいない、全員子どもの頃からずっと知っている人しかいない。だからこその安心と窮屈を中学生で悟った。
そして逃げたのだった。広い世界へ。アパートの隣に住んでいる人が誰かも知らない、自分が無名でいられる世界へ。引越しを繰り返すごとに新しい私になれる気がしていた。人生をやり直せるかのような。
でも。
どこへ行っても私は結局私から逃れられなかった。
なんか今日はまたそれに気づいた感じ。
もう全部、脱ぎ捨てて私は私でいよう!!
どうやったって、私以外私じゃないのだから!!!!

以上、ととのい過多思考。

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